VISION
岩手県のビジョンとの連携
豊かな大地で、人が輝く。
10年後の食を支える持続可能な農業戦略。
いわて農業未来プロジェクトでは、岩手県が掲げる
「いわて農業生産強化ビジョン」の実現に向けて、産地の取り組みを支援しています。
岩手県では、農業生産の増大や人材の確保・育成など本県農業のさらなる強化を目指す「いわて農業生産強化ビジョン」を令和7年7月に策定しました。いわて農業未来プロジェクトでは、この岩手県のビジョンが目指す未来に向け、地域課題に応じた先手の実証事業を行いました。
いわて農業生産強化ビジョンが目指す2035年の農業の未来
目指す姿1
生産性向上/ブランド化
生産基盤の強化
それぞれの地域の持つ強みを生かした農業が各地域で展開され、県全体の生産量が増大し、食料供給基地としての地位を更に向上
目指す姿2
環境負荷低減
豊富な地域資源を活用した農業の実践により、環境負荷低減が図られ、生産性が高く持続可能な農業を展開
目指す姿3
担い手の確保・育成
食料供給基地としての更なる地位向上に向け、地域の核となる経営体を中心に、多様な農業人材が参画した農業を展開
ビジョン実現に向けたキーワード
1農業生産の増大に向けた生産性・市場性の高い産地づくり
食料供給基地としての役割を果たしていくための基本方向、個別計画などを定めて推進
品目ごとの展開方向(省力化/生産性向上)
| 野菜 | 土地利用型野菜や加工・業務用野菜の作付拡大と、 施設野菜の生産性の向上の推進 |
|---|---|
| 果樹・花き | 生産性の向上と省力化の推進 |
| 地域特産作物 | 需要に応じた生産 |
農畜産物のブランド化
県産農畜産物の販路の開拓・拡大と評価・信頼の向上に向けて、生産者と消費者の結び付きを深める取り組みを推進
生産基盤の強化
生産基盤の整備を進め、農業共同利用施設の再編・整備を推進
2環境負荷低減と安全・安心な産地づくり
環境負荷低減を図る取り組みを推進、それにより生産された農産物の流通・消費の促進
環境負荷低減と安全・安心な産地づくり
たい肥利用の現状と利用促進に向けた県の取り組み*
* なお、本プロジェクトでの直接的な支援ではありませんが、畜産も盛んな岩手県では堆肥の生産量も全国4位であり、畜産農家が生産した堆肥を耕種農家が肥料として利用する取り組みも盛んです。岩手町ではSDGs農業として活用を進められており、九戸村の有機栽培のトマトの肥料等として活用されています。
3産地づくりを支える人材の確保・育成
産地づくりを支える人材の確保・育成
農業生産の増大に向けて人材を確保・育成するために、多様な農業人材の確保と若者・女性農業者の活躍を促進
4地域ごとの展開方向
- 産地づくりや人材の確保・育成の基本方向や具体的な取り組みを踏まえ、地域ごとの展開方向を推進
- いわて農業未来プロジェクトが支援する中山間地域においては、地域の事情に応じた産地形成の促進や施設野菜など高収益作物の生産性向上の取り組みを推進
- 担い手不足に対応するため、農業生産や農地の維持、基盤整備、経営の多角化に向けた新たな中山間地域モデルの創出を推進
5試験研究の推進
産地づくりや人材の育成に向けた試験研究を推進
「いわて農業生産強化ビジョン」を岩手県が定めた背景
岩手県の農業は、不利な条件や厳しい自然環境下で、努力と創意工夫により国内外で高い評価を得る農産物を生産してきました。近年、世界的な食料需要の高まりや、気候変動、国際情勢(ウクライナ侵攻など)により食料安全保障の重要性が増す一方、資材価格の高騰が農業経営に影響を与え、将来にわたり生産意欲を保てる環境整備が急務となっています。
こうした状況を踏まえ、国は食料安定供給、人口減少、環境負荷低減の観点から、令和6年6月に食料・農業・農村基本法を改正しました。食料の安定供給には、生産者が希望を持って生産に取り組み、食料自給率を向上させることが重要です。
食料自給率が100パーセントを超える岩手県は、日本の「食料供給基地」としての役割を果たす責務があります。
しかし、岩手県の総農家数は令和17年度には28,200戸まで減少が予測されており、農業の未来のために新たな戦略が必要です。食料供給基地であり続けるため、生産性向上、収益改善、担い手育成など多面的な対策が求められ、県は農業生産の増大と人材の確保・育成を目指す「いわて農業生産強化ビジョン」を策定しました。